誰もが簡単に犯罪者になる国

前回のブログ「入試漏洩」の続きです。

入試漏洩は、もっと深い意図や意味があるのかと思ったのですが、単なるバカの思いつきによる行為でした。

そしてその二、三日後、熊本では3歳の子どもが殺害され、その犯人である若者の殺人行為は、同じように自分本位の思いつきであることは自明です。

昨今、こうした「えっ!なんで」と思ってしまうような稚拙な犯罪が日本で続出しています。稚拙であろうと巧妙であろうと犯罪であることには違いないのでしょうが、差異は明らかにあります。気軽さゆえに、被害者はたまらないでしょう。

稚拙な犯罪が多くなった理由は簡単です。日本の社会がコミュニケーションをなくしているからです。レイアーやグループが溶解し、“個”がそのままむき出しで社会に対している状況になっているからです。もちろん、そうでない人もまだ多くいますが、“薄い関係”の中で生きている人が増えていることは間違いありません。

なぜそんなことになったかは、いろいろな要因がありますが、一つはITを含めた技術の進歩によって、“一人”でも生活できるようになったことです。以前は、何らかの形で他人に頼らないと生きていけなかったのが、最近では掃除・洗濯・食事などの生活はもちろん、娯楽や知的な活動もネットを通じて一人で可能になっています。したがって、結婚する必要を感じないのも道理です。

こうした現象は世界的なことですが、とりわけ日本では、元から自立した人間がほとんどいない状態だったところに、いきなり“自立”のツールをいとも簡単に手に入れることができるため、大いなる勘違いによって、自分がいっぱしの人間だと思い込んでいることが原因です。

もとより日本人は相互扶助で生きてきました。そのために西洋的な“自立”の必要はなく、暗黙のうちに互いに能力を提供しながら社会をつくってきました。しかし、そうした考え方や社会のあり方は、いわゆるグローバリゼーションで通用しなくなっています。

では、どうすればいいのでしょうか。このまま西洋あるいはアメリカ型の社会を見習って、日本とは少し違う合理的な社会や国をつくればいいのでしょうか。今の日本が混迷しているのは、まさにそうした意識のバランスのとり方が非常に困難になっているからだといえます。

いずれにせよ、宮台真司さんが言うように、“社会の厚み”をつくるしかありません。それによってしか、日本は救われないからです。そのつくり方の一つは、国家的にはパトリオット、つまりナショナリズムではなく、地域やふるさと、あるいは自然や農業などの第一次産業、モノをつくる心を大事にすることを共有することでしょう。

いささか抽象的ではありますが、そうすれば、前述したような稚拙な犯罪もなくなります。

その意味で、マスコミは犯罪報道において少なくとも、「あんなまじめそうな人が、こんなことを…」といった報道は避けるべきでしょう。これでは、誰でも犯罪者になる、と言っているに等しいからです。かといって、そうした報道によって互いに監視させようとか、社会的な結束を強めようといった高度な戦術もありません、ただの「怖いですね」という被害者意識です。

ところで昔は、いかにも犯罪者的な顔をした人物が犯罪者として紙面に載りました。しかし今は違いますね。でも、こいつは犯罪をしそうな、しかも凶悪なことをしでかそうとしているというのは、みんななんとなくわかっているのではないでしょうか。どういう人間かというと、“自立していない顔”の奴です。オウムなどのように、自分たち以外はすべてバカといった“宗教顔”をした人物です。熊本の殺人者も明らかにその類の顔です。あるいは、昨今の犯罪者の顔はすべてといっていいほど、「弱々しく、変な顔」が多いはずです。

「社会を分厚くする」というのは、今の時代たいへんでしょうが、これしかないでしょう。たとえば、「TPP」がありますが、これなど、ただの経済原則や功利性だけで考えるのではなく、多様な面、たとえば国土を守る、モノづくりの心を学ぶ、自然の中に生かされている人間のことを知る、他人との関係の重要さを体験する、などといったことから考える必要があります。それは決して目に見えるものでもなく、ましてや金銭で計算できるものではないでしょうが、そこにこそ、日本という社会や国家の根底があり、それを抜きにしてグローバリゼーションも何もありません。

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                        東京は雪




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この記事へのコメント

大嶋昌治
2020年08月19日 23:58
はじめまして。福井市在住の大嶋昌治(おおしままさはる)と言います。聖書預言を伝える活動をしています。

間もなく、エゼキエル書38章に書かれている通り、ロシア・トルコ・イラン・スーダン・リビアが、イスラエルを攻撃します。そして、マタイの福音書24章に書かれている通り、世界中からクリスチャンが消えます。その前に、キリストに悔い改めて下さい。2020年を悔い改めの年にしてください。携挙に取り残された後のセカンドチャンスは、黙示録14章に書かれています。

犯罪加害者の人達に限りませんが、失敗してしまった人達に思いやりを示すことなく、『単なるバカ』と吐き捨てるだけなら、この地上で生きている意味がありません。間もなく起こる携挙によって、神の国に挙げられる人達の中には、『今、地上に取り残されている人達は、単なるバカだ。終末の前兆を目撃していたのに、何もしなかったのだから』と吐き捨てる人は一人もいません。むしろ、取り残された人達を憐れんで、熱心に祈りします。彼らが救われますように、と。

失敗した人、罪を犯してしまった人、世間からつまはじきにされてしまった人・・・。そういった人達に寄り添ってくれたら嬉しいです。

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